自然地理

大連保税区は、大連市内より黄海海岸に沿って東北へ27キロに位置し、大連市新地域の重要な構成部分であり、東北地域対外開放の最前線であり、現在中国で地域面積が一番広い保税区である。

  

    大連保税区は大窑湾、二十里堡、亮甲店など三つの町からなり、全域面積が251平方キロメートルあり、人口は約10万人である。保税区は8キロ離れた特別機能地域及び大連自動車物流城といった二つの地域により成り立っている。現在、大連保税区はすでに港、国際物流、自由貿易政策、流通システム、都市機能など肝心な要素を具えた東北アジア国際海運センターと物流センターのコア機能地域になっており、国内外で有名な国際エネルギー港になっている。同区では現在中国北方の輸出を中心に、新しいエネルギー材料による、国産ブランド製品の研究生産に取り組む自動車産業基地を建設している。

    大連自動車物流城は面積が188平方キロメートルであり、コア産業地域、都市機能地域、並びに都市農業発展地域の三つの部分により成り立っている。

   コア産業地域は計画面積が69平方キロメートルであり、自動車産業パーク、総合国際物流パーク、亮 甲店工業パークにより構成されている。

    自動車産業パークは計画面積が39平方キロメートルであり、自動車車両生産基地、自動車部品基地、中古車の競売と取引市場、自動車テーマパークとビジネスレジャーランド、

    住宅団地などがある。自動車車両と新エネルギー自動車製造業に積極的に取り組み、自動車部品製造、自動車研究開発、自動車文化など関連産業にも同時に取り組んでいる。現在、自動車産業パークと特別機能地域の車両研究開発生産基地は大連保税区が実体産業を発展させる主な担当地域でもあり、国が指定した自動車と部品産業基地の一つでもある。

    総合国際物流パークは計画面積が18平方キロメートルであり、保税港地域機能の発展及び大連国際物流発展空間の拡大を担当する重要な地域である。ここは政策機能を頼りに、物流と流通の利点を生かし、貿易、金融、情報などの要素を利用し、物流と貿易などの関連産業が支えあう総合的な現代サービスシステムを作っている。大連を起点に、東北にサービスする東北アジア向けの総合的な物流センター及び商品流通センターの建設に力を入れている。大連東北アジア国際海運センターと物流センターのコア機能地域の主要担当地になる予定である。

    亮甲店工業パークは計画面積が12平方キロメートルであり、大連市政府に許可された重点経済パークの一つである。ビジネス車両を代表とする自動車と部品産業、建築工事機械を代表とする高度な設備製造産業と新エネルギー、新素材を代表とする戦略的な新興産業に力を注いでいる。今後は生産、研究開発、経済、サポートサービスなど多機能な国際競争力がある現代製造業の集積地域になることが見込まれている。

    大連自動車物流城の都市機能地域は計画総面積が62平方キロメートルであり、ベッドタウンと青雲湖住宅団地によって構成されている。           

ベッドタウンは計画面積が50平方キロメートルであり、南は開発区大学城、開発区市内に接し、西南は金州区まで5キロの位置にある。同地域は自動車物流城の中心地に位置し、東西両側にはそれぞれ国際物流パークと自動車産業パークがあり、保税区自動車物流産業のサポートサービス地域と都市コア機能地域である。丹大高速鉄道はここに広寧寺バスステーションを設置し、東北鉄道網と直結し、疎港高速道路、201国道及び河北線、北青線が横切り、大連市内、新地域と密に結んでいるため、交通の便が良い。ここは美しい環境、完全な設備機能に恵まれ、エコですみやすいことを設計理念にし、大黒山観光地と北大河流域からできた観光システムを生かし、行政、本社経済、金融サービス、文化教育、医療、ビジネス、居住、レジャーなどの都市機能を備える中国でも海外でも一流のベッドタウンである。現在、全体計画、ステップバイステップの原則に基づき、計画面積が15平方キロメートルで、建築面積が1300万平方メートルで、居住人口が20万人のスタートエリアはすでに着工している。

   青雲湖住宅団地は都市機能地域の重要な構成部分であり、計画面積が12平方キロメートルである。青雲河景観湖を中心に、亮甲店工業パーク、総合国際物流パーク産業群を支えに、行政、教育、貿易、レジャーなどの機能を一つにする現代的なサービスエリアを作る。

    都市農業発展地域は計画面積が57平方キロメートルであり、空間上で「三軸」農業分布モデルを作る。

  「三軸」はそれぞれレジャー観光農業軸、上品農業軸、生態林業軸である。レジャー観光農業軸は大窑湾疏港高速道路沿線に位置し、面積が24平方キロメートルである。観光、レジャー、摘み取り(果物など)、飲食などを一つにする新型農村の建設に力を入れ、都市型現代農業ギャラリーを作り、保税区都市の裏庭とする予定である。上品農業軸は亮甲店岔山から玉皇顶までの沿線に位置し、面積が23平方キロメートルである。さくらんぼ、ブルーベリー、葡萄など上等な果物の栽培、加工、貯蔵、物流、ワイナリー、観光など産業集積の上品農業帯の建設に力を入れる。生態林業軸は保税区の東にある金州新区に接するところに位置し、面積が10平方キロメートルである。上等な樹木と花卉産業に力をいれ、森林公園を造り、生態林業帯を建設する。            大連自動車物流城はすでに開発建設のブームになっている。ここにおいて自動車は年産70万台、生産高1800億元、輸出額50億ドルになる。ここは人口30万人の住みやすい総合的なベッドタウンになり、大連新地域における特色がある活発な新しい町になる予定である。